産業部会 3月定例部会のお知らせ


 産業部会は,真空技術に関する多様な情報を紹介することを目的として活動を続けて
おります.第232回となる3月定例部会のご案内をいたします.
 前半は,昨年12月にオープンしたプロセス・インテグレーション・センターのご紹介
です.ここは,RHEEDや表面分析機器が設置され,研究者がサンプルを持ち込んで試験
をすることができる設備です.薄膜の結晶成長や正確な表面温度,ひずみ・応力の測定
が可能です.
 後半は,低圧高密度プラズマに関するご講演です.100Pa程度でマイクロ波により生
成される表面波プラズマは,CVDやエッチングへの利用が期待できる有望な手法です.
このガス圧を1Pa程度以下にしても高密度プラズマが維持でき,むしろ両極性拡散によ
り均一性が高くなります.そこでは正イオンを利用して,負バイアスした電極のスパッ
タリングを行なうことができ,永久磁石等を用いるマグネトロンスパッタターゲットと
異なり,均一なターゲットエッチングが可能で,しかも高速スパッタが反応性ガス中で
も行なえます.一方,正バイアスした電極を挿入し,+50Vteid程度のしきい値を超える
と局所的に電極表面から更に高密度のプラズマプルームが発生します.高密度プラズマ
の電子を利用して発生するこのプルームは,レーザーアブレーション法で発生するプラ
ズマと同様に電極構成物質を含み,近くに配置した基板上に薄膜を作成することができ
ます.プルームの発生条件の検討と,新しい薄膜作成法として現在試みておられる多元
素酸化化合物やグラファイトを電極にした例を,他手法と比較して報告していただきま
す.
 定例部会終了後に講師を囲んで懇親会を開催いたします.さらに深く突っ込んだディ
スカッションや情報交換の場としてご活用ください.
 多数のご参加をお待ち申し上げます.

日  時:  平成21年3月18日(水)14:00-16:30
場  所:  機械振興会館 B3-1号室(地下3階)
参 加 費:  無 料

               −プログラム−

開会挨拶         (日本真空協会 産業部会長) 及川 永 14:00−14:10

1.プロセス・インテグレーション・センター及びk-Space製品の紹介
      ((株)アールデック プロダクツ企画部) 高須 健司 14:10−15:10

                 −休  憩−

2.低圧高密度プラズマによる電子アブレーションとそのプロセシングへの応用
    (東京大学大学院 工学系研究科物理工学専攻) 伴野 達也 15:30−16:30


 講演終了後,講師をお招きして懇親会(会費2,000円)を開催します.講師への質問,
相互の情報交換等,有意義なディスカッションができますので,こちらにも多数ご参加
下さい.

次回の開催予定: 平成21年5月20日(水)

申込み・問合せ先:日本真空協会事務局(荻野)
         〒105-0011 東京都港区芝公園3-5-8 機械振興会館306号室
         TEL:03-3431-4395 FAX:03-3431-5371
         E-mail:ofc-vsj@vacuum-jp.org